工業高卒、2級建築士、普通自動車免許しか持たないクソ低スペックの元社畜だったけど恥覚悟で独立したら年収1000万は軽く超えた⑥ の続き

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構造計算ソフトもメジャーなモノからマイナーなモノがある
メジャーなソフトは買えなかったので35万円くらいのものを購入した
これが最高に使いづらいソフトだった

また既に30万の仕事で35万設備投資したから早速足が出た
泣きたいと言うより、普通に泣けた

また更にこのケースで構造計算をするに辺り通称グレー本と呼ばれる
辞書みたいな分厚い専門書をそれなりに読み込まなければならない
しかもこの本が8000円位したと記憶している
またその他、構造に関する高額な専門書を読んでまなければならない状況だった

この頃あたりからそういった高額な建築の専門書が
建築業界に暗躍する天下り法人が発行していて
建築業界には役所や官僚の天下り法人に搾取されている構図があるのだという事を知るようになっていった

私はやっと本格的に独立して建築業界の裏表をやっと少し覗き見るような状況になったような駆け出しだったが
『どういう事なんだ!!何故この本を基にした計算で無いと認められないんだ!!天下り法人に金が流れないと何も先に進まない仕組みが作り上げらている!!何故誰も問題定義しないんだ!!』
と言う思いが心を巡った

見方を変えれば法律の条文からでは曖昧な技術的な部分を、天下り法人がはっきりと目指すべき計算の方針や計算方法考え方を具現化しているという意味はあり、それ自体にはとても合理的な存在意義はあった

しかし・・天下りが潤う構図は明らかでそれをみすみす受け入れている建築業界って??
解せない気持ちばかりが強かった

また、もっと悔しかったのは同業者やその他の建築業界に携わる殆どの人々が知りもしない
ただ現状の建築業界の不景気や割の悪い待遇を嘆くしか能の無い輩ばかりだという事 

自分が今どこに居て何者であるかも知らない者共が
そういう天下りらに搾取されている事さえも知らずに
自分の待遇が悪いのは社会のせいだとか、政治のせいだと思い込んでいる・・

無知で無学なだけでは飽き足らず、自分が馬鹿な事も知らず
天下り共に背後から脳天にストローブッ刺されて脳みそチューチュー吸われてることも気づいてないで給料が安いとか休みが無いと文句をほざいている

そしてほんの1年前まで私もその中の一人だったという事
自分への怒りとか政治への怒りとか色々ミックスされた複雑な気持ちになった

が、しかし怒りはコントロールしなければならなかった
とにかく仕事をするのが先だ
今は長いものに巻かれて目の前の金を獲りに行くべきだと思った

しかし高額な専門書を買い揃える予算は無かった
霞が関の国立図書館に行けば回覧できると知り
毎日通い詰めて勉強し、重要な所はコピーをした

まさか国会のお膝元、霞関の国立図書館に
工業高卒の底辺2級建築士が通うとは自分でも笑えた

構造計算の理屈はある程度イメージ通りの内容だった
古い計算方法(青本)に加えて水平構面の要素を加味する新計算法(グレー本)
耐力壁をバランスよく配置し水平構面から加重が無理なく伝わるように配置すればOKだ
同時に応力計算はソフトを設定どおりに使いこなせば自動的に行ってくれる

イメージは概ねokしかしソフトの操作は容易では無かった
最後はソフトの制作会社まで押しかけてマンツーマン教わりながらやり遂げた
相当苦労したが物件をやり切る事が出来た
人に沢山迷惑を掛け、恥をかいてやり直して
何とかやり切る事が出来た

まさに学びながら泣きながら走り抜けた感じだった
正直言って出来ると思ってなかった
死んでない限り走れるだけ走ろうと思ってやった結果何とか出来たという感じだった
出来るかとか出来ないとかを考える以前に自分に決着つける為にやったようなものだった

あ~・・カスでもアホでも
生き死にが掛かったら出来るもんなんや・・ 
って思った


構造も1件こなした事で自信こそまだ持てなかったが実績にはなった
完璧では無かったが物件をこなす毎に少しずつLVは上がって行くだろうとも思えた

そしてこの後々私が苦しんでいく事なのだが、私が考えている以上に
人は学ばないし・・学ぼうとしないのだ と思った


【この頃強く思った事】
どんな業界に身を置く人にでも共通して言える事
自分が携わる仕事のその1分野、真剣に法律や政治、政策まで掘り下げて勉強をしていったら色んな問題意識が芽生え、国民の皆がそれを正そうと動き出せば、この国はもっとマシになるのだろうが・・みんなそれをしないんだな・・という事だった


⇒続く